NANA COMICS #18
   コミックス18巻 2007年9月19日 第1刷発行
* 第66話 *
海に佇むナナ。奈々・ノブ・ヤス・シンが707号室で話す。時は未来。送られてきたナナの写真を基に、場所などを推測する。ここで初めてメンバー内でナナの生存が確認されたらしい。シンとヤスは帰りの車内。ラジオからは懐かしの2001年の大ヒットナンバー、「TRUST」が流れる。
時は戻り、ブラスト、ライブリハでナナ・ノブ大興奮。トラネスメンバー、ロンドンからそれぞれ帰国。

* 第67話 *
久々に再会したナナとレン。ご飯食べたり、テレビ見たり、いい感じだと思うナナ。シン、青山のマンションで兄らしき人物と出会う。「お前の部屋ならもうない」という言葉に呆然とする。翌日、ライブ当日にシンがいない、とみんなで大騒ぎ。四海からの電話で警察に捕まったと判明。

* 第68話 *
クララと千景、ライブに向かう新幹線の中でシンのニュースを知る。タクミ・奈々の部屋で美雨から事情を聞く。「代わりにベースを弾いてくれ」とレンに電話をするナナ、レンは「引き受けられない」と言い合いになる。会議でツアーの全公演中止が決定。奈々、美雨と寮の部屋へ行く。夜に四海に呼び出されたナナ、「ソロになれ」と言われる。

* 第69話 *
美雨の部屋でナナと奈々、3人で話す。タクミがレイラの部屋を訪れ、「お前の幸せを奪いたかったわけじゃない」と訴える。その後、寮へ奈々を迎えに行き、家に戻る。ナナはヤスに「ソロになる」と告げ、707号室へ帰る。ヤスは美雨と、ノブは百合と、それぞれを過ごしていた。


感想
Cookieで各話の感想を細かに書いてきたこともあり、やはり、どーしてもコミックは大ざっぱな感想になってしまいます(汗) 

こんなに長い未来シーンは初めてよねえ。言葉のひとつひとつが、そしてそれらに反応するそれぞれの表情が、みんなすべて意味深で、そしてすべて謎!!!!ど〜〜よ、これ!!!!まあ、浜辺に佇むナナの写真で、みんながようやく生存の確認が出来た、ってことはわかるけどさ。
奈々とノブは、私はただ単にわだかまりがとれただけ、と解釈します。それにしては、かなり親密な雰囲気だけどね。「いい仲間」、ほんとこの言葉に尽きるんじゃないかな。そうなるには、何かきっかけがあったんじゃないかと思うんだけど、それはまだまだ予想できないわ。17巻で、サーチ発売後のナナを心配してマンションまで来た時に、ノブと会った状況とはまったく違うもんね。何かのきっかけと、そして「時間」。それが2人をこうさせたんだろうな。
車でのヤスとシンの会話も微妙よね。この2人とノブ&奈々との会話の共通点は「レン」という人物、そしてそれに反応する表情だけど、何なんでしょね一体。その辺のもやもやはCookie#66で書きなぐってます。まあ、私の願望としては、誰一人として死んで欲しくないということですわ。

今回の目玉(?)はやっぱシンの兄貴だよね。彼と再会したことによって、シンの何かが変化した??でも逮捕されたのは凌子さんの部屋で大麻所持ってことだったらカンケーないのかなあ・・・会った時の、明らかに怯えるような、萎縮するような態度のシン。2人の間で何があったのか、かなり気になる。

シンが逮捕され、レイラを心配するレン。
・・・・・何か違うくないか?!「シン逮捕=ブラストライブ不可能=ナナが心配」ってのがフツーじゃないのかよレン?!?「おまえ一人にして帰れねえし」って何だよそれ(怒) このレンはほんとに理解不能。「あいつの機嫌取るのは疲れた」
って・・・やっぱ、レンもナナもお互い逃げてるのかねえ。レンにしたら、ブラストを抜けた負い目、ナナを置いていった負い目なんかがあるのかもしれないけど、それでいつまでたっても前に進めないようじゃ、これからしんどいだけなのに。まったく。

そしてレイラの部屋を訪ねるタクミ。電話の場面にしろ、レイラの反応が面白い。タクミはレイラを大事に思うがこそ、誕生パーティーでシンに「愛があるなら出直してくれ」と言ったんだろうけど、それが結果的に2人を別れさせることになった、と思ったのかな。レイラにしたら、レンとの写真を撮られ、その記事を潰すためにタクミが犠牲に(?)なった、いろんな人に迷惑をかけた、と思ったからこそシンとの関係を思い留まったんだろうけど。でもタクミはそんなレイラの気持ちを知らないよね。自分からシンと別れた、ってことだけしか。「そんな事の為にトラネスを築いたわけじゃねえ」って言葉はほんとに切ないわ(泣) 自分のしたことで、結果的にレイラが不幸になるのは見てられないんだろうなあ。巻末の「TAKUMI&LAYLA」を読めばさ。ふん。

チョット気になった、ラストの方のノブ&朝海。「おれこの先どーしたらいいのかな」「このままここにいて仕事もらえんのかな」
って言葉に対する朝海の目・・・・その後の言葉は優しいけど、この目は決して優しくないよね???・・・

18巻は何と言っても、シンだよね〜・・・ほんと、出てこないだけにすごい気になるわ。ブラストライブ中止にまでなっちゃって、彼は一体何を考えてどうしてるんだろう。逮捕されたいきさつも謎だらけやし。兄貴と何があった?!?!
ヤスが言ってたセリフはまさに核心を突いてるよな。責任を感じ、自分の存在を自覚させる。自分の代わりが他にいるなんて思わせない。きっと、今のシンに一番必要なことだと思う。誰よりもそれを思ってるのがヤスなんだよね。もう、かっこよすぎだってば!!!!


「勝手に」ナナの心理分析
テンション上がりまくりのライブリハ、あまりの上がりっぷりに、レンが帰ってくるのも忘れてたほど?!何でキンチョーするんだよ(汗) 「お疲れ様☆ごめんね遅くなって。すぐ夕飯の用意するね☆」・・・・・さすがに似合わねぇ〜〜・・・(笑) そりゃレンも「医者行く?」って言うわ(笑) 
しかし、リハ終えた後に、よく料理なんてできるなあ。感心。料理嫌いの私には考えられん。一緒にご飯食べて、テレビ見て、すんごいいい感じやん♪「旨いねこのだし巻き」に「だろ?ハチに特訓してもらったんだよ」と得意気な表情がたまらん!!!ロンドンに発つ前に、「ハチに教えてもらおう」って言ってたの、実行したんだねぇ。それを想像するとほんとに微笑ましいことだ♪
「この調子で行けばずっと一緒に暮らせるかもしれない」ってナナは何がそんなに心配(不安?)なんだろう。もしかして幸せになるのがコワイ?!・・・いやーー、まさかねーー・・・
でもさあ、「どっちが幸せなんだろう」って考える例えでさあ、「レンと一緒に死ぬ」のと「ステージで死ぬ」って、【死ぬ】時の状況を考えてるんだよ??あんま、こういう考え方、しなくないかい?!するのか?!まあでも「だけどそんなのはきっとどっちでもよくて どう生きるかがきっと大事なんだよ」って言ってるからいいんだけど、でも「きっと」って言ってるから、確信じゃないんだよ。それだけまだ自信がないというのか、手探り?なのか・・・・?

そしてシンが警察に捕まってしまった。この日を目標に今まで突っ走ってきた。何が何でも成功させたい。そんなナナの思いは痛いほどわかる。レンにベース弾いて欲しいと電話するのもよくわかる。プライドなんかとっくに捨てた。成功するためなら何だってやってやる。。。
・・・・・うーーん、第三者だからよくわかるんだろうけど、かなり自分本位よね。メンバーの思い、事務所、ガイアなど、関係者の思いはまるで頭にない。ツアーがどうなるのか、それしか頭にない。一人でデビューできたわけじゃないのに。。。そこんとこ、奈々と正反対よね。「ツアーはどーなるの?」って聞くタクミ。でも「それよりシンちゃんはどうなるの?」。「代わりに弾ける人探せって(by四海)」の美雨の言葉に「そんなの絶対ダメ!!!」。。。見事に違うやん。ま、比べてどうこう、ってわけじゃないけどさ。ナナは当事者だからね、ツアーの心配するのもわかるけどね。
シンはメンバーじゃない、というナナにレンが「そんなやつの後ろで弾きたくねえ」って言っちゃった。そのまま呆然と5階の部屋の前に佇む。そっか、もうナナの部屋はないんだよね。ここの住人じゃない。マンションにも帰れない。どこへ行けばいいんだろう。・・・・っておいおい、何でそうなるのさ。いつまでたっても向き合っていけないのねえ、レンと・・・突き放された、と感じるのもよくわかるけど、「帰れない」なんて、そりゃ飛躍しすぎだよ。

ヤスが四海のところへ連れて行く。ソロになれと言われ、動揺するナナ。ノブとヤスが心配なわけじゃなく、歌いたいけど一人じゃ不安。ナナ、まだわからんか?!奈々と美雨、3人で話してて、やっと気付いたか!!「今回のことで一番ショック受けてるのはきっとヤスだ」「自分のことでいっぱいいっぱいでそんなこと考えもしなかった」「最低だ」


         そーーーーーーーなのだよ ナナくん!!!!!!!!!!


よくぞ気付いてくれました!!!
そしてソロになる、とヤスに話す。「だから安心して。ブラストはあたしが潰さない」 固い決意が現れてる表情、かっこいいよ!!!♪♪ヤスの「ありがとう」という言葉に思わず涙が。こりゃ私もウルッときたわ。ヤスだけの為じゃなく、誰かの為に何かをしようとしたことがなかったんじゃないかな。母親に捨てられ、祖母にも15の時に死なれ、自分の為に何かをしてくれる人がずっといなかったんだよね。両親の愛もしらない。だからずっと「人から与えてもらう」ことを望んでたんじゃないかな。きっと自分でも無意識のうちに?ヤスの優しさに甘えて与えてもらうことばかり求めていた。だから思い通りにいかないと苛立ったりしてた。ものすんごお〜〜〜い大事なことに気付いたね!!!自分の為だけじゃなく、ヤスの為に、ハチの為に、仲間の為に歌う。そう思えば一人でもがんばれる。

ただ、何でそれをレンとの関係でも同じように考えられないんだろう。レンにも愛してもらう、与えてもらう、ことばかり望んでたんじゃないの??だから「もう帰れない」とか思うんじゃないの??
うーーーん、でもまあ、これは難しいのかな。レンの為に歌をやめることはできないしね。まあ、これは永遠のテーマ(?)ということにしておこう(←無理やり・汗)

707号室で一夜を明かしたナナ。また新たな目標が出来て、晴れ晴れとした感じなのはいいけど、レンとお互い連絡取ってないのが気になる。未来でも離れ離れになってるもんね。絶対これ永遠のテーマだよ(だから無理やりだってば)


18巻のここがツボ!!
◎ レン・ナナのマンションのテーブルのメモ書き  ⇒ ナナ猫の裸エプロンのイラストがかなりツボ。
◎ どーりでフワフワだよな。なんかハチ子っぽい ⇒ ハチ犬出し巻きバージョン、可愛すぎ!!!
◎ 怒ってないよ?全然♪ ⇒ でもオムライスのイラストは怒り顔。でもでも可愛い☆
◎ 何青春ドラマみてえなこと言ってんだよ ⇒ 背景が教室に、そしてナナ・朝海・ノブが制服になるところがステキ☆
◎ 「ねえ運転手さん」「何ですかお客さん」 ⇒ 寮へ送らされる(?)タクミ。3人の会話も何かウケる。
◎ なんでおれが焦らなきゃならないの? ⇒ タクミらしくないセリフ、そしてそれにたじろぐヤスも最高。
◎ じゃあちゃんと着替えて!ほんとだらしないんだから! ⇒ さすがのヤスも美雨には逆らえません。いい感じ。