NANA COMICS #13
   コミックス13巻 2005年8月17日 第1刷発行
* 第46話 *
パーティー会場に入ったナオキと奈々。タクミが奈々を見つけ、口論となる。シンにタクミがレイラのことを 忠告。ノブと百合、初H。奈々はシンに心から
「お誕生日おめでとう」を伝える。その後、奈々とレイラ、初対面。奈々が来てると知ったナナ、レンの部屋から慌てて会場へ向かい、 久々に再会。

* 第47話 *
美里(偽)が自宅の部屋(らしい)でナナの新聞記事を整理していた。奈々と銀平、初対面。 パーティーのメインイベント、タクミのギター一本で
レイラが歌う。奈々、ナナの手から再び707号室の鍵を手にする。 シン、タクミの言葉で考え込むが、レイラの部屋へ会いに行く。タクミ、奈々を部屋に呼び出し、強引に奈々を抱く。。。

* 第48話 *
奈々が割れたイチゴのグラスを見つけた時の回想シーン。時は戻り、パーティー会場のタクミの部屋。タクミはこの後、奈々がどうするのか、気になって
いる様子。 部屋で奈々を待つナナ、ヤスを連れ込み、酔っ払い状態。ノブと百合がそこへ現れる。そして奈々も戻ってきた。奈々とノブ、 久々に話をするが、きまずい雰囲気。奈々とナナ、同じベッドで一泊。翌朝、それぞれ解散。

* 第49話 *
白金の自宅にタクミが戻ると、すでに奈々が戻っていた。そしてお風呂でラブラブ仲直り。シンは再びレイラに会いに行く。そんな二人のことを聞かされた奈々、 「この件は私に任せて」とタクミを安心させる。ブラストは2週間の巡業に出る。奈々の家族が上京。白金の家で結婚延期の話など。
百合が仕事をすっぽかし、姿を消した。美雨は常に憂鬱そう。。。雨の大阪、「上原美里」がブラストのスタジオ到着を待ちかねていた・・・。


感想
ずいぶん盛り沢山な内容で、大満足、お腹がいっぱいです。それぞれの思いがものすごーくよく表れてますね!12巻ではみんなひたすら目の前の毎日を生きていた、って感じだったけど、13巻では内に秘めたものが すごく伝わってくるような
気がしました。まあ、それは後で個別に書くとして。

何か、ところどころで「美雨」が意味ありげな存在感をかもしだしてるよね〜・・・。ノブからのメールを読んで、姿を探す奈々、そしてタクミが奈々を連れて行くところ、 彼女はすべて見てるよなあ。。。むむむ。。。
そしてこの人って、実はリストカッターだったのね〜!!驚き!いつも憂鬱そうな彼女、一体何があったんだろう。この人の背景には「魚」が多いのは何か意味があるのかな??・・・

タクミに帰れと言われた奈々に優しい言葉をかけるヤス。もう、かっこよすぎだよ!ナオキがしびれるのも当然だわ(笑)。
そういえば、ヤスは美雨のこともちゃんと名前で呼びますよね。奈々のことも、一度も「ハチ」って呼んだことないし。ほんとにすごい。感心しちゃいます。どこまで出来た男なんだアンタって人は!

奈々とナナの再会、いいね♪「お手。」って(笑)。すごく久しぶりじゃないのか?!って思ったけど、花火大会の時に確か会ってたんだよな。けど、あの時は気付いたらもう会ってたし、なんかあっけなく感じた。なので ここでゆっくり話ができるといいのになあ〜って思いながら読みました。

久々に美里(偽)登場。すごいやん、あのスクラップブック!!大量!!あの中にシンのはあるのかい?!指輪を見せて微笑むナナの写真を見つめる目はとても穏やかなのに、額縁のナナに語りかける時はすごく悲しそう。 「好きなものを大切にするためには〜・・・」あの言葉には美里のどんな思いが込められているのでしょう??・・・。うぅ〜〜ん。。。謎。

で。でで。
この巻(厳密には48話の頭からだけど)から、今までと違った展開?構成?が出てきましたね。 まあ、モノローグは相変わらず「未来のある時点」からなんだけど、ここで初めて「今現在」から「過去のある時点」を回想するシーンが登場してます。 これって初めてじゃないかな?会話として出てきたりはあっただろうけど、こんな風に明らかに奈々の頭の中で回想されてるのって、なかったと思うんだよな〜・・・。ナナがイチゴのグラスを割って出て行った後、それを見つけた奈々とタクミ。 あの時にはあんな二人のやりとりがあったんですね!何か感動しちゃった(笑)。もしかしたら、こういうパターンが今後また出てくるかもしれないなあと思いました。


「勝手に」 奈々の心理分析
自分は帰るべきだと思ったが、やっぱりシンちゃんにおめでとうを言いたい。なのに「そんなの電話かメールで済むだろ」とタクミに言われ、激しく抵抗を感じている。 それは確かに、全然違うと思うな。直接シンに会って伝えることは、奈々にとってとても意味がある。なのにこの人にはそれがわからない。だからって言われるままに帰ることはできない。そんなことしたら私まで冷たい人間になってしまう。
そんな時のヤスの言葉はほんとに奈々には救いだったことでしょう。それも手伝って、自分の思いを貫くことにした。シンに会って全身で「おめでとう」を伝える奈々。例えこのことでタクミに捨てられても、あの707号室で子供を育てたい。 「父親なんかいなくても」って、おいおい、ずいぶん強気だよ〜(笑)。

そして、パーティー会場で百合と一緒にいるノブを見かけて、かなり気にしています。「あの人は誰なんだろう。彼女なのかな。そうなんだったら、ちゃんとノブを大事にしてあげて欲しい。私は彼をひどく傷つけてしまったから、もう誰もあんな思いをさせないで欲しい」 そんな思いがぐるぐると頭の中で渦巻いている感じ。
その後、ナナの部屋で二人と対面し、ノブと話をするんだけど、ここで「あの時」の奈々の気持ちがすごくよくわかったような。。。 ノブとは妊娠発覚時から初めて会って話をするわけだけど、何を言ってももう伝わらないよね。あの時、ノブのことをほんとに考えていたわけではなかった。ちゃんと話をするべきだったのに、「切れてなかったのかよ」 の一言が奈々に何も言うことをできなくした。ノブもそれをよくわかってるから、「もうほんとにいいから」って言ったんだろうな。 うーーん、ちゃんと通じ合ってるのか、すれ違ったままなのか、って感じなんだけど、今はこれが精一杯かな〜って状態のような気がします。

そして、あの時、タクミを選んだのは「一番やさしくしてくれたから」・・・・やっぱりそうだったのか?!
実は、どうしても何かがひっかかるような気がしてたんですよね。奈々が何でタクミを選んだのかが。「好き」って気持ちはノブにもタクミにも、そう差はなかったと思ってたし。 根本的に「子供はタクミの子」ってのがあったからとは思うけど、やはりあの時のタクミの優しい態度と言葉は奈々には大きかったんだ。でもこの時は自分を悪く言ってるだけ、という気もしますけど。。

ちゃんと話をしないままの奈々とタクミ。ナナの部屋でタクミに呼び出され、そして強引に抱かれる・・・。
「おまえは何の心配もせずに俺の機嫌だけ取ってりゃいーから」・・・これもやっぱりという感じで、奈々には絶望感だったんだね。当事者の奈々にはその言葉にタクミのどんな思いが込められているかなんて、その時の状況も状況なだけに、 まったく理解はできてなかったはず。奈々はただそんなタクミを受け入れるしかない。それで彼の苛立ちが収まることは学んでいた。けどこんな気持ちでする行為も悲しいよね(泣)。タクミはそれでいーのか?!(汗)。

絶望の淵に突き落としたり、救われたり、そしてまた突き落とされたり、どうしようもない男だ。けどそんな男を選んだのは自分で、彼との未来を築いていくと決めたのも自分。とことん付き合っていくしかない。二人の問題なのに、一人でうだうだ考えてもしょうがない。ちゃんと家に帰ろう。そして、イイとこもダメなとこもひとつ残らず受け止めてあげる。 悲しい日もあれば幸せな日もあるんだよ。希望を捨てなければそれでいい。。。。

ずいぶんたくましくなりつつある奈々。どうしても甘えてしまい、流される傾向が強い奈々には、章司やノブみたいに、「奈々好き好き光線」が放出されていない男の方がいいんだろうな。 タクミのように、若干わかりにくく、不器用で、でもちゃんと誰よりも奈々を大事に想ってる。そんな相手と、戦いながら、ぶつかりながら、お互いの気持ちを育てつつ、毎日の幸せを築いていって欲しいですね。
「あたしにはあたしのペースがありますから、考える時間位下さい」このセリフ、そしてシビアな表情、かなり好きです。さすがのタクミもぼーぜん(笑)。奈々、頑張れ〜!!


「勝手に」 タクミの心理分析
「ここは仕事場なんだ。おまえのいる場所じゃない。帰れ」という気持ちもわからなくもないけど、奈々の気持ちも考えてあげて欲しかったな。でもヤスに「うちの客だ」と言われ、それ以上強く言うこともないタクミはやっぱりステキ。

シンにレイラのことを忠告。そのセリフにはちゃんとシンのこともレイラのことも考えてるのがよくわかります。この業界でやっていくなら、思ってることは顔に出さないようにしろ。そうじゃないとやっていけないぞ。
レイラとのことを頭から否定して「やめろ」と言うわけではなく、「愛があるなら出直してくれ」。これはシンに考える猶予を与えてます。そして本気ならレイラのことをちゃんと考えてくれ、と言う訴えにも聞こえます。・・・か、か、かっこいい〜〜(>_<)
パーティー会場でのタクミは全く描かれてないんだけど、シンとヤスが言ってたように、奈々がずっとノブを気にしているのをしっかり見ていたことでしょう。ナナと部屋に行った時もちゃんと見てたから、すぐに追いかけて、そして奈々を強引に抱く。
はあ〜・・・どこまでも不器用だね〜・・・(汗) だからと言って、素直にノブに妬いてるなんて言えるわけもないし・・・。でも、すごく奈々の気持ちを気にしてる。そんなに迷惑なら出て行くよと言ったのは本気なの? 金もねーのに出てってどーすんの?実家に帰んの?ノブんとこに帰んの?と質問攻め。でも、「考える時間位下さい」と、結局答えは聞けず。。。「かっこいーね。一曲書けそう」ってからかってるような言葉は「どーなんだよー!」という気持ちを精一杯抑えてるんでしょうね。

そんな思いを抱きつつ、家に戻ると奈々が笑顔でお出迎え。「で、どーなの?」と恐る恐る(に見える(笑) )切り出すと、あっけらかんと「出て行くわけないじゃない」。拍子抜けするやつだな、まったく。シンを大事に思ってることはよくわかったよ。 だったらちょっと何とかしてやってくれ、とレイラとのことを話す。「出て行くわけないよ」という奈々の言葉、そして、俺にとって一番は仕事なんだ、という思いを尊重し、「このことは私に任せて、安心して仕事に集中して。私はこんな時のためにあなたのそばにいるんだから。」と言ってくれた奈々の気持ちはほんとに嬉しかった と思うな〜。そして、ものすごく愛しく思ったことでしょう。それゆえの言葉が「愛してる」ですものね(照)。このまま順調にいって欲しいと願うばかりです。


「勝手に」 ナナの心理分析
「愛想笑い」はナナにとってはやっぱりかなりツライよね(笑)。疲れて部屋に戻り、レンとラブラブ。「後悔してるの?」のレンの言葉に「しないよ、そんな意味のない事」。 この一言に、ナナの自分の人生に対する意気込みみたいなものが込められてる気がしました。「後悔するくらいなら最初からしない」「自分の人生は自分で切り開く」。。。そうだ!ナナ、頑張れ!!
奈々が来ると聞かされてなかったナナ、慌ててレンの部屋から身支度して出て行く。「三途の川で待っててやるよ」。これは「死ぬ時は一緒だ」と信じてること、そしてレンに殺されるならそれでもいい、アンタも後から来るんだから。と思ってるような。
自分の姿を見つけ、駆け寄ってくる奈々を、ほんとに優しい目で見つめている。すごく嬉しいのに、「お手♪」とか言うところがナナらしいよね(笑)。

タクミにこんなこと言われたんだ、と奈々に聞かされ、そしてノブは百合とどこかへ消えた。ほんとに男ってやつは使えねえ。ハチを幸せにできるのはこの私なんだ!その強い思いはまだまだ燃えてます。 でもハチはやっぱりまだノブを気にしてる。私にはどーすることもできなくてごめんね。とにかく、今日は一緒に泊まっていっぱいしゃべろうよ♪

それなのにタクミが来てハチを連れて行きやがった。すぐ戻るなんて嘘だよ。きっと戻ってこないよ。と思いながらヤスに話すナナは、捨てられた子猫のようで、かわいそうなんだけど、とても可愛い。
だけど、もしハチが戻ってきた時に私がいなかったらダメじゃん。だからレンの部屋には行けないんだよ。とやりきれない思いでヤスを連れ込み(笑)、酔っ払ってしまう。そんな姿が健気でもあるよね。 待ちかねていた奈々が戻ってきたのも覚えてなくて、ちょっと残念だったな。
翌朝はとりとめのない会話のようだったけど、「頭冷やしてよく考えるよ」の奈々のセリフにちょっと感心してるように見えた。 いつもなら泣きついてきそうなところだけど、ハチもたくましくなったもんだ、と思ったかな。「くじけるな。人生は七転び八起きだ。立ち上がり続けりゃ勝つんだよ」は名言ですね。 これはナナ自身にも言い聞かせていることだと思います。


「勝手に」 レンの心理分析
「おれおまえの事そのうちほんとに殺すかも。どーしよう」・・・ものすごーーく切ない思いが伝わってきますが、実際、ほんとに殺しはしないでしょう。と思いたい。 それくらい、ナナが必要なんだというレンの強い想いですよね。寝ているナナに「起きろ。おれを置いて死ぬな」と言ってるのも冗談ではないような気が・・・。 もし、自ら殺したとしたら、その後、レンは果たして生きていけるのでしょうか?それともすぐに後を追うつもりかな??それは彼にしかわからないけど。。。

タクミが奈々を連れていっちゃった、とヤスと話すナナの後姿を見つめています。心情はおだやかではないはずだけど、決して外には出さない。ナナの心から完全にヤスを追い出すことは不可能だ、と諦めているのか、 それとも開き直りなのか。
成田に「白い粉」をもらった時はさすがに驚いたようですね。お願いだから、それに逃げないで欲しいです。


「勝手に」 シンの心理分析
タクミに忠告され、あんなにうろたえるシンの姿は初めて見るかもしれない。「とばっちりでレイラは一巻の終わりだよ」「愛があるなら出直してくれ」の言葉はかなり響いた様子。しっかりと考えてますね。
そんな時、目の前に優しい顔で奈々が現れ、「おめでとう!」の抱擁(笑)。「タクミに怒られないの?」と心配だったけど、「こんなことをダメという男とは結婚なんかしないのよ。シンちゃんにおめでとうって言うことの方が大事なの」 という奈々の言葉にはほんとに嬉しかっただろうね。こんな風に愛情をもらったことは恐らくなかっただろうから。

レイラのことを考えると、もう会わないのが一番いいことなのはわかってる。だけど、会わずにはいられない僕は、レイラさんのことを愛してないってことなのかな。。。僕はあなたを犯罪者にしてしまったんだ、と、お金で始まった関係をかなり悔やんでます。 そして最初からもう一度やり直したい。お金をもらったからではなく、心からあなたを誰よりも大切にしたい。
完全にシンは本気だよね。ま、かなり前から本気っぽいのはわかってたけど、ここで「後悔」というものがすごくよく表れてる。

レイラだって、私を手放すことが愛ならそんなものいらないと言っている。シンの気持ちはちゃんとレイラに伝わってると思うし、そんな二人はやり直せると思う。 パーティーの2日後にシンはレイラの部屋に会いに行ってるので、そこからまた新たに始まることを願ってます。


「勝手に」 百合の心理分析
わずか一夜でノブと百合の関係は大きく変化しますね。
このムチムチお色気百合ちゃんは本気でノブが好きなんだなあ。体中から「ノブ好き好き光線、常時全開大放出」だもんねー(笑)。 かなり積極的に誘ってるけど、そこは「自分はAV女優」という開き直りからか、回りくどいことをしてもしょうがないと思ってるのか?・・・。

でもその大胆な行動の裏では、奈々が忘れられないノブの気持ちをとても気にしてる。「ノブ、何かペース早くない?」と言った時も、明らかに奈々のことを考えているノブを感じていただろうし。 ノブの口からもはっきりと「俺には忘れられない女がいる」って聞かされてるしね。「私が忘れさせてあげる」と言った後、自分を抱くノブの心には奈々がいないと思ってるわけではない。ヤルだけヤッった後も、 「彼女にしてくれる?」って結構必死なところが可愛いと思った。

何も考えてなさそうだけど、ただ素直に自分の気持ちのままに行動してるんだろうなあ。 「早く紹介してよハチに」ってところはまさにそうだと思う。「『うん』って言ったんだから、言ったことはちゃんとやってよね」って。
それなのに、一瞬にして現実に戻るノブにしらけ、「もーいーよ」とスネちゃうけど、部屋に戻り、ベッドで寝ているノブを見て、とても嬉しそう。そして何気に妬いてるノブに、これまたすごく単純に喜んでる。

二人でナナの部屋に行くと、奈々登場。「噂のハチ?」ってことで「初めまして。今カノでーす♪」とナナいわく「挑戦的」に(?)振舞う。 ちゃんと紹介するから、ってノブに言われるんだけど、私って結局このハチって子を忘れるために利用されてるだけじゃない、と、それで逆にみじめになっちゃう。 それでもいいと言ったのは自分だし、ノブだって単に色じかけに乗っただけでしょ。ナオキと二人きりで飲んでただけ、って言っても疑われると思ったんだもん。と怒ったり泣いたりする百合は ほんとにノブが好きだからなんだ、って思いましたね。


「勝手に」 ノブの心理分析
「ノブ好き好き光線大放出中」の百合を、ノブはこれまたどこまで真剣に考えてるんだろう。大放出の光線を受け止めてるだけにしか見えないんだけどね〜・・・。
美人でナイスバデーな百合からのお誘い。男ならどうなんだろうなあ。悪い気はしないだろう。何となく行動や発言が奈々っぽいと思うのは私だけかしら。そんな百合を優しい目で見つめる場面が多々ありますが、 ただ単純に愛しく思ってるだけなのかな?そこに奈々の面影を感じてる?考えすぎ??(汗)・・・

百合の「彼女にしてくれるの?」って言葉に「責任は取らせて頂きます。本当にすいません」って、そりゃないよ!!百合じゃなくても「そんな義理みたいなのいらない」よ!本気で言ってるのか、ノブ?!
「とことん人の事丸裸にする女だよ」っていい表現ですね〜(笑)。何でも軽い気持ちで言うもんじゃない、ってことがわかったみたい。 自分の社会的立場を守ることと、一人の女に対する愛情は別問題。タクミの奈々への気持ちもわかる気がした。「ハチさえ(百合さえ)出しゃばったマネしなきゃ大丈夫だよ」。

ナナの部屋で奈々とご対面。ナナから「タクミの部屋に行ってたんだよね」って聞き、真っ先に百合の「みんなと飲んでたの」って言葉を思い、「やっぱり嘘か」とがっくり。そこにはもう奈々への気持ちはないのがわかる。 「子供が万が一おれの子でも」と、そこは気にしてるけど、もう未練がましいことはしないし、奈々の家庭を壊すようなこともしないから安心して、というのは本心だよね。 いまさら奈々の口から何を聞いても、どうしようもないし、おれは大丈夫だから気にするなよ。

そして百合の元へ。早く化粧落として部屋帰ろ。幸せタイムなんだろ。おれはおまえがいてくれたから希望が持てたんだよ、という言葉はどうなんでしょ?それは奈々を完全に忘れさせてくれたってことなのか? それとも忘れたいがために、無理やり自分に言い聞かせてるのか、非常に疑問が残る。そしてそれが「愛」なのかどうなのかも。。。


707号室の鍵
奈々の手に戻ってきた707号室の鍵。これは何を意味するのだろうと思わず考えた。

思えば、章司を追いかけて上京した奈々。そこでナナと出会い、暮らし、今の人たちと知り合った。 章司と別れた時、ナナがいてくれたから生きていけたと、本気で思っていたであろう奈々。ナナの存在と707号室は奈々にとってものすごく大切なもの。そんな部屋の鍵を手放し、ナナと離れ、タクミと新しい生活を始めた。そこには楽しみだけがあったわけではない。 今、タクミと別れてしまったら私はほんとに独りぽっちになってしまう。そんな不安がないわけではなかった。

もしそうなったら実家に帰るのが一番手っ取り早いけど、できることなら707号室に帰りたい、とナナに話すと優しい瞳をして笑ってくれた。ナナはこんな私でも受け入れてくれる。私には帰る場所があるんだ、と思った。 そしてナナの手から鍵を受け取った。住まなくてもまだ引き払わないということだよね。私がたまに掃除しに行くよ。あんな風に出ていっちゃったけど、これでナナとの距離も縮まる気がした。もう大丈夫だよね。。。

707号室という空間は、再び奈々の心のよりどころとなった。
だけど今、そこに帰るわけにはいかない。みんなが味方してくれる。すごく嬉しい、ありがとう。だからこそ、私はもう一度頑張るよ。タクミを選んだのは私。 何度でも頑張る。奈々の手元にある707号室の鍵が、頑張れる源になるんだったら、それはそれでいいなあ、って思いました。


回想シーン
割れたイチゴのグラスを見つけた奈々とタクミ。こんなことがあったなんて、考えもしませんでした。何か得した気分(笑)。
すごくいいですね〜〜♪何度も読んじゃいました(笑)。やっぱりタクミは優しいし。無理やり突っ込んじゃうけど(汗)・・・奈々にシャワーをぶっかけるところのタクミの表情、 悪ガキみたいでめちゃめちゃ好き!

つわりで体調が安定しない奈々、そんな奈々をおいてレコーディングに行かないといけない。「何でだよ」と嘆くタクミはほんとに良いです!! そして「おれがナナちゃんでもグラスの一つや二つ割るね」はナナの気持ちがよくわかってる。奈々がすごく好きだってこと。それは自分も同じだから。。。おれはかなり憎まれてるだろうなあ(汗)・・・。
大丈夫だよ、また仲良くしてくれるよ。・・・この場面はすべてどツボでした♪


13巻のここがツボ!
◎ 超きれ〜〜!人間? ⇒ 奈々とレイラ、初対面の場面。やたらとキラキラ輝いてるレイラの姿がツボ。
◎ 邪魔してでも言いに来いよハゲ! ⇒ 奈々が来てると聞き、急いで支度をするナナの姿がめちゃおもろい。
◎ 犬には見えないけど・・・。あらやだ超マジック!!あらしかもしゃべれるの? ⇒ 銀平が初めて会った奈々に言うセリフ。真面目に言うところがかなりツボ。
◎ 女がいっぱいいるからだよ ⇒ レンのポケットから鍵の束を見つけたナナが言う一言。そうではないことを一番よくわかってるナナが言うところがたまらなく良い。
◎ 女王様はナナだけで十分だよ・・・ ⇒ そりゃそーだろう、ノブ(笑)。
◎ 酔っ払いのナナ ⇒ この一連のナナの発言&行動はおもしろすぎ。
◎ そんなに混ぜたらバクハツするぞ! ⇒ いや、バクハツはしないけどね(笑)、確かにそんなに使うのか?!だよね、百合ちゃん。
◎ アヒルのポチ ⇒ タクミと奈々が仲良く入るお風呂に浮かぶポチ。所々で話しかけているところがかなり好き。
◎ 一人でいるのと一人になっちまうのは違うよな。 ⇒ どこまでもかっこいいヤスの一言。うきーー!(発狂)